父とライカ [映画・アート]
父の背中
病状悪化によりひとりで歩けなくなった。
毎日の通院には、娘と父が交代で付き添ってくれる。
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
老いた父の腕につかまって歩く。
顔がそっくりだから恋人には見えないが、父が日に日に若返る。
12月3日は父の誕生日。
何が喜ぶだろうかと考える。
聞くと、「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」の写真展を見たいというので、
丁度病院の帰り道にある「東京都写真美術館」に早速行ってきた。
「決定的瞬間」という言葉を生み、「ライカ」とともに生きた偉大なふたりの写真家。
父も大きな影響を受けたという。
父はワタシが生まれるずっと前から「ライカ」と一緒。
いつも父の首には使い込んだ皮のカメラケースに入ったライカをぶら下げていた。
銀塩の写真で綴られた家族のアルバムには、見とれるほど美しい若き母の写真と、
まだ髪がふさふさして、長身でおしゃれな父。
知らぬ間にお気に入りの「ライカ」3つだけを残し、後のは手放した事を最近知った。
残りの人生豊かにするには十分な数なのだろうが、まことに残念。
写真に見入る父の目が、青年のように輝くのを見た。
そろそろワタシにも貸してもらえないだろうか、想い出の詰まったライカを。
「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」東京都写真美術館 11月28日~2月7日
「見知らぬ乗客」 [映画・アート]
不思議な魅力
ひょんな事から、友人に舞台チケットを取っていただいた。
8月11日に千秋楽を迎えた「見知らぬ乗客」という、嵐の二宮くんが主演の舞台だ。
そこに助演している女優のAさんとお友達だという友人が苦労して取ってくれたものだ。
もともと舞台メイクさんになりたくて今の仕事を選んだので、舞台と聞けば内容を知らなくても足を運んでしまう。
難なく入手したそのチケットは、一時オークションで一枚20万円という値が付いていたことも後から知った。
ワタシは昔からこういう幸運をいとも簡単に手にしたりするところがある。
そんなプレミアムチケットとはつゆ知らず、呑気に行ったグローブ座では初めて見る光景ばかり。
にのの熱心なファンがたくさんいた。
カーテンコールもなんと4回! 改めてにのの人気の程をうかがえた。
"交換殺人"をテーマにしたサスペンスものだが、内容もさることながら欧米人らしい洗練された演出、モダンな衣装と美術もすばらしい。それ以上に、にのの演技にどんどん惹き込まれてしまう。
そこにはドラマや映画やバラエティでは見せることのない、"無邪気な狂気"のにのがいた。
前々からTVで気になる存在ではあったけど、不思議な魅力を持った人。
そこにベテラン女優Aさんが脇から華を添える。
舞台が終わると、Aさんのマネージャーさんが楽屋にご案内してくださり、美しくて気さくなAさんとお話しすることができた。
「食欲か無くって...」と話すAさんに、京都土産のちりめん山椒を差し上げたら大好物と喜んでくれた。
帰りににのの楽屋を覗いたらすでに真っ暗。忙しいのだなぁ。。。
発展途上のにの。彼の新たな成長段階を見守っていきたくなったうつぼでありました。
8/15(土)ににのが出演する「硫黄島からの手紙」が放送されます。(フジテレビ、21:00~)
これもみなくっちゃ^^
舟越桂「夏の邸宅」 [映画・アート]
東京都庭園美術館は大好きな美術館の一つ。
暇があるとふらっと行っては、外界から遮断された時を過ごすのが好きなのだ。
そこで大好きな舟越桂さんの展覧会をしているので行ってきた。
夏を惜しむかのように泣き続けるセミ時雨の中、「夏の邸宅」に足を踏み入れた途端その異空間に息を呑んだ。
計算し尽くされた配置。柔らかな光。アール・デコに彩られた重厚なインテリアの色彩とマッチしたコラボレーションは、舟越桂の作品を最大限に生かしていた。
個性豊かな部屋ごとに配置された作品は、まるでずっと昔からそこの住人であったかのように静かにたたずんでいた。
あの瞳に魅了されたのは9年前のベストセラー、「永遠の仔」(天童荒太)の表紙だった。
けっして視線の合うことのない大理石の瞳はどこか遠くを見つめていた。
作り続けること。もうこれでいいやと諦めず、自分を超えるところまでいく。
オリジナリティーはそこから生まれてくるのだなぁ。
アーティストとしての原点を見せ付けられた気がした。
[東京都庭園美術館]港区白金台5・21・9 03・3443・0201
9/23までなので、是非!ドレスコード割り引き有り。「木から生まれたもの」を身に着けて行くと割り引きがあります。
ダークナイト [映画・アート]
チャーリーとチョコレート工場のような部屋 [映画・アート]
日頃とってもお世話になっているヘアーメイクの先輩のおうちに遊びに行ってきました。
場所は誰でも知っている代官山の駅を降りてすぐの高層マンション。エントランスはまるでちょっとしたホテル。
エレベーターも何機もあって、エレベーターの中までベンチが付いてるセレブなお宅です。
ですが、部屋に入るとそこはまるでおもちゃ箱をひっくり返したよう。
サイケなオブジェが所狭しとひしめきあっているアーティスティックなお部屋で、外見からは全く想像出来ない。
シャビーな板にピンク、水色、緑、青、赤のペンキを塗った全部色の違う家具。
本人もかなりアーティストな方で、とってもオシャレでアメリカン。
今日もまたいろんな物を発見してきました。
椅子の下からチャリー発見w。サングラスを外したらジョニーになりましたww。(似てるということにしよう)
展覧会三昧 [映画・アート]
ちょっと蒸し暑かった日曜日、最終日の「薬師寺展」に行って来ました。70万人を突破したそうで、東京国立博物館の美術展では過去最高だそうです。
上野に行く前に、東京都写真美術館でやっている「森山大道展」にも行きたくて、最初に恵比寿ガーデンプレイスへ。
今回の大道展の見どころは最新作「ハワイ」。あのトロピカルなハワイも大道のファインダーを通すと、たちまち「大道ハワイ」になっていました。
大道展をじっくり見すぎて、上野に着いた頃にはへとへと。 「薬師寺展」は最終日だというのに普段より3時間も延長されていて、焦らずに見れたのでよかった。
メインはなんてったって日光・月光菩薩立像。1300年の歴史の中で、寺外にお出ましは初!薬師寺では不可能な360度見られるのだから、混み混みだったけど、やっぱり行って良かった。
最近「奈良に行きたい熱」がヒートアップ中なんですけど、ますます奈良に行きたくなってしまったなぁ。
*本日の美味しい店 「ジャイタイ パレス」恵比寿ガーデンプレイス
屋台のタイ料理というより、上品でオシャレな宮廷料理という感じです。
上野に行く前に、東京都写真美術館でやっている「森山大道展」にも行きたくて、最初に恵比寿ガーデンプレイスへ。
今回の大道展の見どころは最新作「ハワイ」。あのトロピカルなハワイも大道のファインダーを通すと、たちまち「大道ハワイ」になっていました。
大道展をじっくり見すぎて、上野に着いた頃にはへとへと。 「薬師寺展」は最終日だというのに普段より3時間も延長されていて、焦らずに見れたのでよかった。
メインはなんてったって日光・月光菩薩立像。1300年の歴史の中で、寺外にお出ましは初!薬師寺では不可能な360度見られるのだから、混み混みだったけど、やっぱり行って良かった。
最近「奈良に行きたい熱」がヒートアップ中なんですけど、ますます奈良に行きたくなってしまったなぁ。
*本日の美味しい店 「ジャイタイ パレス」恵比寿ガーデンプレイス
屋台のタイ料理というより、上品でオシャレな宮廷料理という感じです。
ビルと動物園 [映画・アート]
「ビルと動物園」の試写会を見てきました。主演は坂井真紀さんと小林且弥さん。
先の見えない恋愛、無気力にこなすだけの仕事、結婚適齢期・・・。そんな悩みを抱える大手企業に勤めるOL香子。ビルの清掃員のアルバイトをしながら、音楽、恋、先送りしている将来のこと・・・。自分探し中の音大生、慎。二人の何気ない日常の揺れ動く日々。抱えていた思いと溜息を、丁寧に繊細に時にせつなく映し出す齋藤孝監督。
二人のゆるりとしたテンポや不器用な生き方が、ふんわりとした映像と優しいメロディーに包まれて、とても愛しくて心地よい映画でした。
実は小林さんと齋藤さんとはお友達で、いつも仲良くしていただいているんです。また新たな才能の一面を見せていただきました。
7/19(土)より、渋谷ユーロスペースにてロードショーです。ぜひ行かれてみてください。
小林且弥さんのオフィシャルサイト「Staff point」
オフィシャルブログ[Plus+]
最高の人生の見つけ方 [映画・アート]
「最高の人生の見つけ方」を観て来ました。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン、どちらも好きな俳優さんです。「余命6ヶ月、一生分笑う。」このコピーが、見るのにちょっと勇気が入りましたけど。
重たくなりがちなテーマに、この二人の円熟した演技で、重くならず静かな感動に胸を打たれる、そんな映画でした。大切な人と見て欲しい作品です。
重たくなりがちなテーマに、この二人の円熟した演技で、重くならず静かな感動に胸を打たれる、そんな映画でした。大切な人と見て欲しい作品です。